世界遺産・大山古墳(伝仁徳天皇陵)を10月から調査 宮内庁と堺市

井石栄司
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 世界遺産百舌鳥(もず)・古市古墳群の大山(だいせん)古墳(伝仁徳天皇陵、堺市堺区)について、宮内庁と堺市は27日、3年ぶりに2回目となる共同の発掘調査をすると発表した。調査期間は10月5日~12月上旬を予定する。

 日本最大の大山古墳(全長約486メートル)は、堤で隔てられた三重の濠(ほり)に、墳丘が囲まれている。濠の水で浸食される墳丘の保全工事をする際、通路を設けることになる堤の遺構や遺物を調べるのが目的という。

 前回2018年は、墳丘を囲む二つの堤のうち、墳丘に近い第1堤の南側と東側の3カ所を調査。円筒埴輪(はにわ)列が見つかり、埴輪が並ぶ面に石が敷き詰められているのも確認された。戦時中に米軍が投下した焼夷(しょうい)弾も見つかった。

 今回も第1堤が調査対象。前回よりも北側の3カ所に幅2メートル、長さ30~35メートルの調査区を設け、埴輪列や石敷き遺構の有無などを調べる。調査には堺市の学芸員1人が加わる。

 堺市役所で記者会見した宮内庁の徳田誠志陵墓調査官は「前回は焼夷弾という予期しないものが出てきて陵の重層的な歴史の一つが明らかになった。堺市の協力を得ることで多方面から陵の歴史的意義がわかるのは非常に大きい」と語った。(井石栄司)