津波伝承館、増える中高生の来館 コロナ下の修学旅行や校外学習に

会員記事

宮脇稜平
[PR]

 岩手県陸前高田市東日本大震災津波伝承館が、開館から2年を迎えた。開館半年後からコロナ禍に見舞われ、全体の来館者数が伸び悩むなか、修学旅行などの行き先を近場に変更した小中高校生らの取り込みに成功。震災を直接知らない世代への伝承をめざし、学校利用の定着を図っている。(宮脇稜平)

 伝承館は2019年9月22日、隣接する道の駅「高田松原」とともに開館。直後は行楽シーズンと重なったこともあって、1カ月で約3万人が来館した。

 しかし、20年4月以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、休館した時期があったうえ、団体の予約キャンセルが相次ぎ、来館者が2千~3千人台にとどまる月もあった。

 そのような中で増えたのが、修学旅行や校外学習で訪れる小学生から大学生の団体だ。

 学校の団体予約者数は、19年度は半年間で約1400人だったが、20年度は1年間で約1万人まで増加した。今年度はさらに伸び、8月末時点で前年度を大きく上回る約1万4千人に達している。

 学校の団体利用が大きく増えたのは、校外での学習の行き先がコロナ禍で近場に変わったためだ。

 北海道や東北の学校は、修学旅行で仙台市や首都圏を訪れることが多いが、近いうえに震災について学べるとして、岩手県内に行き先を変更する学校が出てきた。特に県内では復興教育を進めており、訪れる学校が増えたという。

 教育関係者の間で認知度が上がったことも大きい。

 昨年度は、元教員の職員が県内の小中高校を中心に174校を訪問し、パンフレットを示しながら展示や解説内容を説明。伝承館に教員を招いて館内を案内し、来館を呼びかけた。

 藤沢修副館長(56)は「一度来館した学校が翌年も足を運ぶ、学校単位の『リピーター』も増えている」と説明する。

「本当にわかってほしいのは…」 児童への伝承法を模索

 若い世代の来館者が増えた分…

この記事は会員記事です。残り404文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら