「入札が不成立だと業務に影響」 予定価格を漏らした茨城県職員処分

古源盛一
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 茨城県発注の業務委託契約をめぐる一般競争入札予定価格を業者に漏らしたとして、県は27日、水戸県税事務所の男性主任(38)を減給1カ月の懲戒処分にしたと発表し、謝罪した。男性主任は「入札が不成立になるのが心配で、先の業務に影響すると思った」などと話しているという。

 この入札は、県が設定した予定価格の範囲内で、最も安い入札金額を提示した業者が落札する仕組みだった。

 県によると、男性主任は同事務所の入る県水戸合同庁舎ビルの管理や修繕、賃貸借などの入札担当者。今年3月上旬、10社程度が参加した維持管理業務の電子入札で、すべての入札金額が予定価格を超えて不成立となった。男性主任はその日の夜、最も入札金額が低かった業者に電子メールで予定価格を伝えた。入札金額が予定価格に最も近いため、落札になりやすいと考えたからだという。

 翌日に予定していた2回目の入札前にこの業者が参加を辞退して不正が発覚したため入札を中止。入札は再度公告して実施した。

 県人事課は今回、談合の事実はなく、県に実害はなかったとして処分内容を決めたと説明した。刑事告発も考えていないという。この男性主任が2年間で担当した約140件の入札業務で、ほかに不正行為は見つからなかった。

 記者会見した鴫原俊秀・水戸県税事務所長は「男性主任の個人的な思い込みによる行為」とした上で、「発覚後、入札不成立になった場合、予算の追加も含めた協議を実施しており、適正な入札の実施と再発防止を徹底したい」と話した。(古源盛一)