生え抜きよりも「広島の顔」に バスケ日本代表・辻直人の覚悟

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辻健治
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プロバスケットボールのBリーグは30日、6季目が開幕する。発足から、優勝どころか決勝に進出するチームまで〝東〟地区のクラブが独占。「東高西低」の構図のなか、今季はリーグ屈指の選手たちが「西」へ動いた。

 昨季9勝46敗と、プロバスケットボールBリーグ1部(B1)、広島ドラゴンフライズはリーグで唯一、勝利が2桁に届かなかった。今季巻き返しの中心選手として白羽の矢を立てたのが、他チームの生え抜きスター選手だった。

 川崎ブレイブサンダーズから移籍してきた身長185センチのシューティングガード、辻直人(32)だ。

 京都・洛南高と青山学院大で日本一を経験。卒業後は日本リーグ時代から川崎(当時は東芝)一筋だった。2013年からは日本代表にも名を連ねる。

 川崎では生え抜きのエースシューターとしてチームを引っ張り続け、今年の天皇杯全日本選手権ではチームを優勝に導いた。

 辻には数チームから誘いが来ていたという。高い確率でシュートを決める得点力が売り。広島は、辻が川崎や日本代表で重ねてきた経験を「お手本」としてチームに還元してもらうことを期待して声をかけた。浦伸嘉(のぶよし)社長(40)は辻に対し、今季に向けた大型補強や、中長期的な計画を訴えたという。

 実際、横浜ビー・コルセアーズを昨季、指揮した米国人のカイル・ミリング監督(47)が新たに就任。新戦力として、昨季B1得点王のニック・メイヨ(24)がレバンガ北海道から、昨季は1試合平均15・6得点のビッグマン、チャールズ・ジャクソン(28)がサンロッカーズ渋谷から加わった。また、京都ハンナリーズのポイントガードで昨季の新人賞ベスト5に入った寺嶋良(23)も移籍した。

 そんな誘いに、辻も心が揺れた。今年初めに心境の変化が訪れていたという。

 「常勝チームの一員になれたと思うが、役割も徐々に変わってきて『僕じゃなくてもできる立ち位置なのでは』と考えるようになった。川崎は大好きだったけど、自分は本当にバスケットを楽しめているのか、川崎から出るべきなのではないかと」

 「3、4カ月は迷った」という辻は最終的に、広島のチーム編成に魅力を感じ、決断した。

 「一番は、自分自身が成長がしたいと思ったのがきっかけ。のびのびと楽しくプレーできる。全員でボールを触れるスタイルになると思う。広島で現役を最後まで続ける覚悟で来た」と意気込む。

 ベテランと呼ばれる域に入っ…

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