拡声機デモ、45%「悪影響」 広島・平和記念式典参加者アンケート
福冨旅史
平和記念式典中のデモ隊による拡声機使用をめぐり、広島市が実施した今年の式典参列者へのアンケートで、拡声機の音が聞こえたと回答した人の約45%が「式典への悪影響がある」と答え、「影響はない」(約37%)を上回った。「悪影響がある」と答えた人は昨年に比べ、1・2ポイント増えた。市は音量抑制を求める要請を続ける方針。
27日に市議会総務委員会に報告した。アンケートは2019年に始め、3度目。今年は新型コロナウイルスの影響で式典の規模を大幅に縮小し、アンケート対象は被爆者席と被爆者遺族席に限られ、61人から回答を得た。
式典中に拡声機の音が聞こえた人は約84%で、聞こえなかった人は約13%。聞こえた時間帯は首相あいさつが最多の約71%だった。
式典をめぐっては、市が6月に「厳粛の中で行う」と定めた平和推進基本条例を施行し、式典中の拡声機の音量を85デシベル以下にするよう団体に要請。しかし、市によると、今年は式典中の約9分間にわたって85デシベルを超える音量が計測されたという。市市民活動推進課の大塚勝利課長は27日の委員会で、「団体には今年の結果の説明を求め、協議を続けたい」と述べた。(福冨旅史)
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