「母親が第三者の虐待放置」児相が判断したが保護強めず 3歳児死亡

会員記事

山本逸生、甲斐江里子
[PR]

 大阪府摂津市マンションで新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)が死亡し、母親の交際相手の無職松原拓海(たくみ)容疑者(24)=羽曳野市=が殺人容疑で逮捕された事件で、市と府の吹田子ども家庭センター(児相)が今年5月、「(母親が)第三者の身体的虐待を放置している」と判断していたことがわかった。ただ、市や児相は「これまで通りの在宅支援を続ける」と決め、桜利斗ちゃんの保護を強めるなどの措置はとらなかった。

 摂津市の森山一正市長は28日、事件後初めて記者会見し、「亡くなったことは非常に残念で重く受け止めている」と述べた。市の対応が十分だったかについての判断は「(府が設置するとしている)検証委員会に委ねたい」とした。

 森山市長は会見の冒頭で「今回のことでご心配をかけ、大変申し訳ない」と謝罪した。事件について「(母親らへ)90回に及ぶ面談、聞き取り相談を行ってきたが、結果として(桜利斗ちゃんが)亡くなりました」とし、「改善すべきは改善し、再発防止に備えなければ」と話した。

 府警などによると、桜利斗ちゃんは8月31日午後、摂津市鳥飼本町5丁目のマンションで倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。大阪府警は今月22日、桜利斗ちゃんに高温の湯を浴びせて、全身やけどによる熱傷性ショックで殺害したとして、松原容疑者を殺人容疑で逮捕した。

 松原容疑者は昨年10月から母親と交際を始め、今年5月から母子の家で同居していた。今年4月28日に「頭にたんこぶがある」と保育所が市に通告し、5月6日、母親が「彼氏(松原容疑者)が子どもをたたいた」と相談した。6月2日には、母親の知人が「桜利斗ちゃんが虐待を受けている。殺されるかもしれない」と市に通告していた。

 市は「そのつど母子と面会し、子どもの安全を確かめていた」と説明してきた。森山市長も記者会見で「自治体としてできるだけしっかり対応してきた」と説明した。

子どもの虐待などに関する相談、200件余

 森山市長は一方で、市内では…

この記事は会員記事です。残り381文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら