自民総裁選4候補は無回答 沖縄南部土砂の基地建設使用で質問状

自民党総裁選2021

藤田直央
写真・図版
沖縄本島南部での遺骨収集=2005年
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 政府が沖縄県名護市辺野古で進める米軍基地建設の工事用土砂の調達候補地に、今も沖縄戦の遺骨が見つかる本島南部を加えた問題で、那覇市の遺骨収集団体「ガマフヤー」が今月、自民党総裁選の4候補と他党の各党首に公開質問状を送った。撤回を求めて対応を尋ねたが、締め切り後の9月28日までに4候補からは回答が届かなかった。

 立憲民主や共産、社民れいわ新選組の各党は反対の立場を示し、公明党は政府に検討を促すとした。ガマフヤー代表の具志堅隆松さんは4候補から回答がないことについて、「基地建設の是非でなく戦没者の尊厳という人道問題を問うているのに、気づいてもらえないのだろうか。この人たちが国を主導するのかと思うと残念を通り越して悲しい。衆院選に出る人たちにも考えてほしい」と話す。

 回答が届いた各党首の見解の概要は次の通り。

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米軍基地建設で埋め立て工事が進む辺野古沖=2021年7月、沖縄県名護市、朝日新聞社機から

 立憲・枝野幸男代表 党として辺野古新基地建設は中止としており、埋め立て工事に多くの沖縄戦犠牲者の遺骨が眠る南部の土を使うことは、遺族や国民の心情から到底許されない。

 公明・山口那津男代表 南部の土砂が必要か、(政府が調達候補地に南部を加えた計画変更を沖縄県が)承認後の工事の実施段階で防衛省に説明を求め、必要があれば協議したい。沖縄の遺骨収容を加速する。

 共産・志位和夫委員長 政府は戦没者の無念と遺族の心情に寄り添い、遺骨の収集と返還に全力を挙げるべきだ。戦没者を冒瀆(ぼうとく)する土砂採取計画を撤回させ新基地建設を中止させる。

 社民福島瑞穂党首 南部土砂を新基地建設に使うことは国が行った慰霊行為の自己否定だ。遺骨が眠っていることが明らかな土地での土砂採掘を禁止、制限する特別法が必要だ。

 れいわ山本太郎代表 遺骨が含まれる土砂を埋め立てに使うのは冒瀆だ。生物が多様で地盤が軟弱な辺野古での新基地建設より、政府主体で遺骨収集を加速させることが重要だ。

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 松井一郎日本維新の会代表から9月29日付の回答が届いたという。概要は次の通り。

 米軍普天間飛行場辺野古移設実現に向け、政府には、南部からの土砂調達計画見直しを含め、県民・国民が抱く不安や疑念をぬぐい去る対応を強く求める。藤田直央