偽版画事件の容疑者は「プロ中のプロ」 出回った贋作は見抜けるのか

有料会員記事フカボリ

大山稜、鶴信吾、土舘聡一
[PR]

 有名画家の偽の版画を制作したとして、著作権法違反容疑で元画商と版画作家が警視庁に逮捕された。作家は40年を超えるキャリアを持ち、贋作(がんさく)は真作と遜色のない精巧な作りだったという。元画商も業界で信頼が厚い「次世代のエース」だった。「信頼が前提」という世界で何が起きていたのか。

 逮捕され28日に送検されたのは、元画商で大阪市北区の画廊「かとう美術」(閉鎖)の代表だった加藤雄三容疑者(53)と、版画作家で奈良県大和郡山市に工房を構えていた北畑雅史容疑者(67)。

 2人は2017年1月から19年1月の間、日本画家・東山魁夷(1908~99)の偽の版画を計7点作って親族らが持つ著作権者の権利を侵害した疑いがある。警視庁は2人の認否を明らかにしていない。

 そもそもの発端は昨年春。全国の画商でつくる日本現代版画商協同組合(日版商)の会員が、贋作とみられる版画が流通していることに気づいたのがきっかけだった。

 相談を受けた警視庁は、2人の関係先から東山のほか、日本画家平山郁夫(1930~2009)と片岡球子(1905~2008)、洋画家の有元利夫(1946~85)らの版画を約80点押収し、このうち約30点を贋作と確認した。業界団体も専門機関に鑑定を依頼し、2人が流通させたとみられる日本画家3人の贋作を約130点確認した。

 知人らによると、2人は実力と信用を備えた「プロ中のプロ」だった。

逮捕された2人は業界でも一目置かれている存在でした。贋作がプロによって作られ、売られたとすればどのように見抜けばよいのでしょうか。業界には衝撃が広がっています。

 加藤容疑者は美術系出版社を…

この記事は有料会員記事です。残り1519文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

フカボリ

フカボリ

旬の話題の舞台裏から事件の真相まで、気になるニュースの深層に迫ります。世の中に流れる情報の一歩先へ。「もっと知りたい」「ちょっと気になる」に応えます。[記事一覧へ]