「捜査機関の人に考えてほしい」虐待疑われ無罪、母が語った5年

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 生後3カ月で負ったけがのため、長男は5歳になった今も意識が戻らない。虐待でけがを負わせたと疑われ逮捕・起訴された母親の浅野明音さん(28)は、一審に続き、控訴審でも無罪を勝ち取った。

 「経った時間のすべてがつらくて、何が一番つらいのかも分からないほど。捜査機関の人にもこの気持ちを知って、考えてほしい」と話す。

 28日、名古屋高裁。浅野さんは紺のジャケット姿で出廷し、背筋を伸ばして判決を聞き終えた。

 隣席の弁護士から説明を受け、時折、ハンカチで涙をぬぐった。

成長楽しみにした日々、暗転

 長男は2016年2月に生まれた。

 体が大きく、出産した病院から家に帰ると、ミルクを飲む量が一気に増えた。

 「こんな小さい体でこんなにたくさん飲めるんだってびっくりしました」

 おなかいっぱいになると、笑って、おしゃべりのような声を出した。

 「鳥が鳴いてるね」「天気が良いね」

 成長を楽しみに声をかけていた。

 同年5月24日、トイレから出ると、ソファに寝かせていた長男の泣き声がいつもより大きいことに気づいた。

 急いでリビングに戻ると、長男は床に転落していた。

 あやしても泣きやまない。

 数分するとけいれんが始まり、意識がなくなった。

 救急車の呼び方も分からないほど、パニックになった。祖母に電話をかけ、病院に連れて行くと、脳のけがで、回復の見込みがないと診断された。

 1年後、突然警察が自宅を訪れた。

 「病院の検査で見つかった脳…

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