実は競争ではなかった生命進化 福岡伸一さんが考える2025年万博

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 生物学者の福岡伸一さんが、2025年の大阪・関西万博でテーマ事業プロデューサーをつとめる。果たして、どんな構想を持っているのか。課せられたテーマは「いのちを知る」。福岡さんが考えている、新しい万博の姿をつづってもらいました。

 はからずも、大阪・関西万博(EXPO2025)のテーマ事業プロデューサーという大役を任されることになった。万博と言えば、私たちの世代にとってはEXPO’70であり、かっこいいパビリオンの数々やアポロ宇宙船、月の石に目をみはった。標語は「人類の進歩と調和」。そんな明るい未来の中で、ひときわ異形の光を放っていたのが、岡本太郎の作ったテーマ館“太陽の塔”だった。巨大な顔は、無表情だったり、歪(ゆが)んでいたり、呪術的でさえあった。万博に対する彼独特のアンチテーゼだった。人類は進歩も調和もしていないじゃないか、と。以来、半世紀がすぎ、私たちは岡本太郎の叫びを反芻(はんすう)しなければならない。人類はなお停滞と分断の中にいる。そして地球規模のウイルス感染の拡大という未曽有の困難の真(ま)っ只中(ただなか)にいる。

 こんなとき新しい万博では何…

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