同じ地区で詐欺電話5件 防いだ11人に感謝状、でも「氷山の一角」

福田祥史
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 茨城県取手市の藤代地区と守谷市街の金融機関やコンビニエンスストアで、うその電話で金をだまし取る詐欺とみられる出来事が3週間に5件相次いで発覚した。いずれも店員らの機転で被害を防いだが、管轄する取手署は「氷山の一角」と警戒を呼びかけている。

 署によると、8月16日に取手市の常陽銀行藤代支店で、携帯電話を手にATMを操作しようとしている高齢女性に気づいた行員が声をかけたところ、還付金名目で操作を指示されていることがわかった。

 30日には近くの藤代郵便局、31日に近くのファミリーマート取手藤代南三丁目店、9月2日に守谷市のセブンイレブン守谷百合ケ丘店、6日にファミリーマートの同じ店で再び起きた。いずれも高齢者で、還付金があると言われたり、電子マネーを買うよう仕向けられたりしていた。多い人は35万円分の電子マネーを購入しようとしたという。

 被害を未然に防いだとして、署は14日、各店・局と関係した職員ら11人に感謝状を贈った。藤代郵便局の野原佳代子局長は「(詐欺事件が)多くてびっくりした。普段から目配りや声かけに最善の努力をして、お客様を守っていきたい」。

 署のまとめでは、同署管内(取手市、守谷市、利根町)で今年1~8月に届け出があった偽電話詐欺被害は29件計約3800万円。件数は県内27署で最多だった。4月以降、店舗など水際で防げたのは今回の5件を含め9件だったという。

 福地健一郎署長は「被害を食い止められたのはよかったが、氷山の一角かも知れず、状況は危惧される。事態を広く知ってもらい、社会全体で抑止できるようになれば」と話す。(福田祥史)