正岡子規の自筆、いつでも見られます 子規記念博物館がデジタル化

照井琢見
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 俳人・正岡子規に関する所蔵資料をオンラインで公開するデジタルアーカイブを、松山市立子規記念博物館が開設した。「まぼろしの重要文献」とも呼ばれた選句稿「なじみ集」など、子規自筆の資料を全ページ閲覧でき、詳しい解説も見ることができる。

 アーカイブは、子規博の開館40周年を記念して作られた。資料を良い状態のままデータ化して残し、愛好家や研究者による活用を進める狙いがあるという。

 まず公開されたのは、松山市指定文化財の2点。

 その一つ、選句稿「なじみ集」は、高浜虚子や夏目漱石ら、子規にとってなじみのある人物の詠んだ俳句4千句以上を集めて編んだ直筆の選句集。長らく所在不明で、子規研究の上で「まぼろしの重要文献」と呼ばれたが、2009年に発見された。解説では、資料の体裁を図解したほか、俳句を収録した人物も紹介している。

 もう一つは、歌稿「竹乃里歌(たけのさとうた)」。子規が少年時代から晩年に至るまでに詠んだ短歌や新体詩などを、自ら年代順にまとめたものだ。

 「久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも」など著名な短歌も収録されており、子規の歌の発展過程や、近代短歌の成立を見て取ることができる重要資料だ。

 アーカイブ(https://shikihaku-digital-archive.jp/別ウインドウで開きます)は、子規の命日の9月19日に公開された。資料は今後も随時追加する予定。19日にあったオンラインイベントで、子規博の竹田美喜総館長は「いつでも、どこからでも、子規の自筆資料を見ることができるようになった。子規の研究と顕彰がさらに進むことを願っている」と語った。(照井琢見)