「カジノは焼き畑農業、地域経済に悪影響」 静岡大の鳥畑与一教授

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聞き手・筒井竜平箱谷真司
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 カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致をめざす大阪府・市、和歌山県長崎県の3地域の事業者が出そろった。IRは横浜市が誘致の撤回を表明するなど、賛否が分かれる。さまざまな立場の専門家に是非をたずねた。

 ――IRの誘致に反対するのはなぜですか。

反対派 静岡大・鳥畑与一教授

 「カジノによる経済発展は『幻想』だと考えるからだ。大阪府・市の推計ではIRの年間売上高が約5400億円で、その8割をカジノが稼ぎ出す。しかし、カジノは付加価値を生まず、事業者と顧客の間でお金が移動するだけだ。IRの来所者がすべて外国人なら外貨を稼ぐことになるが、7割は日本人の想定だ。顧客が大負けすれば、地元での自動車購入などをあきらめるかもしれない。大負けした人が住む地域の消費を減らすので、地域経済に悪影響を及ぼす」

 ――負けたとしても、「カジノを楽しむ」という体験にお金を使ったというとらえ方もあるようです。

 「それは違う。例えば、有名歌手のコンサートに10万円を使う場合、価格に見合う満足が得られるか考えるので、合理的な経済判断ができる。ギャンブルは顧客の正常な判断能力、時間感覚を失わせる。多くの人は、終わってから後悔する。大負けした人から得たお金でIR施設内などの雇用を生んでも、成長戦略と呼べない」

 「米国では、開業後、次第に…

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