旧横浜市庁舎5棟、7700万円売却に「たたき売り」批判 あす期限

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武井宏之
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 旧横浜市庁舎(横浜市中区)の再開発をめぐり、山中竹春新市長が判断を迫られている。行政棟を活用する「レガシーホテル」が話題を呼んだ計画だが、本契約の期限が9月末に迫る中、建物の売却価格が「安すぎる」といった市民の批判がくすぶり続けているためだ。

 旧市庁舎は1959年に完成。建築家の村野藤吾が設計し、戦後日本を代表する近代建築として評価される。市庁舎が昨年移転したのに伴い、約1万6千平方メートルの跡地が再開発される。

 市は2019年、「国際的な産学連携」と「観光・集客」の二つを条件に再開発の提案を公募。三井不動産を代表とする8社のグループが事業予定者に選ばれた。超高層ビルやライブ発信施設、高速バスの交通結節拠点を設ける計画だ。

 8階建ての行政棟は改修し、星野リゾートの子会社が「横浜探訪の拠点」となるホテルとして運営。応募された3案のうち、現在地で保存活用する唯一の提案だった。

 行政棟など5棟は約7700万円で売却され、土地は77年の定期借地で貸し付ける。貸付料は年約2億1千万円。売却価格と貸付料は、市の財産評価審議会の答申に基づく。

 これに対し、「たたき売りだ」などと批判する声が上がった。昨年6月に井上桜市議ら2人、今年5月には市民団体「横浜市民の財産を守る会」(高田尚暢代表)がそれぞれ、建物や土地の契約差し止めを求める裁判を起こした。

 井上市議らの裁判の訴状では、土地価格を約179億円と評価。賃料相場を考えた場合、貸付料は「破格の安さ」と指摘した。建物の売却額も「不当な価格」と主張している。

 山中市長は16日の市議会で…

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