「東大生タレント」が人気だ。テレビで見ない日はないほどの活躍ぶりで、ユーチューブに投稿する動画は大勢の視聴者を集める。東大受験を描いたドラマ「ドラゴン桜」はこの春、大きな話題を呼び、書店には「東大」を冠した書籍がずらりと並ぶ。なぜ人々は東大に心をひかれるのだろうか。
「東大生ならウォータースライダーでもセンター試験が解けるのか?」「東大生なら1時間で自由研究が終わるのか?」――。
そんな遊び心にあふれた動画で、ユーチューブのチャンネル登録者数170万人超という人気を誇るのが、ウェブメディア「QuizKnock(クイズノック)」だ。
率いるのは「クイズ王」として知られる伊沢拓司さん。2017年にレギュラー化された東大生を主役としたクイズ番組「東大王」(TBS系)で人気に火が付き、多くのテレビ番組に出演している。他の「QuizKnock」のメンバーや「東大王」出身者も、様々なクイズ番組などに活躍の場を広げる。
「謎解き」のジャンルを牽引(けんいん)する松丸亮吾さんは、「今夜はナゾトレ」(フジテレビ系)内の「東大ナゾトレ」や、子ども向け番組「おはスタ」(テレビ東京系)などで人気を博す。
こうした現役東大生や卒業後も活躍する「東大生タレント」たちは、なぜ広く支持されているのか。
「東大王」にレギュラー出演し、「スタンフォードが認めた才媛(さいえん)」の異名で人気を集めた鈴木光さんの著書「夢を叶(かな)えるための勉強法」(KADOKAWA)の編集を担当した平井榛花(はるか)さんは、「東大王」出演者のファンの中心を10代女性とその母親世代と見る。「東大生が早押しで競う格好いい姿は、『私もこうなりたい』『こういう娘がほしい』という憧れの対象になった」と平井さん。
記事の後半では、社会学者の太田省一さんが東大生タレントブームの要因をひもときます。さらに、東大教授の本田由紀さんが、「東大」という言葉が権威のシンボルとして使われている世の中の空気と「東大の現状」について語ります。
伊沢さんの著書「勉強大全」…

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