中国恒大、保有株を1700億円で売却 当局が救済に乗り出す格好に

北京=西山明宏
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 経営危機に陥っている中国不動産大手の中国恒大集団は29日、傘下の地方銀行である盛京銀行(遼寧省瀋陽市)の発行済み株式19・93%分を約100億元(約1700億円)で売却すると発表した。同市政府系の国有企業、瀋陽盛京金控投資集団が買い取る。

 盛京銀行は東北地方を拠点とする地方銀行で、恒大が34・5%の株式を持つ筆頭株主だ。恒大の経営危機が同行に影響して金融不安につながる恐れがあるため、当局が救済に乗り出した格好だ。恒大は同日の発表で「国有企業を大株主として引き入れることで、盛京銀行の経営の安定につながる」とした。

 資金繰りが厳しい恒大は23日が期日の米ドル建て社債の利払いが実行できていないうえ、29日にも別の米ドル建て社債の利払い期限を迎えている。恒大は保有する株式や資産を売るなどして資金の調達を急ぐが、傘下企業ではすでに資金難で事業に影響が出ている。電気自動車メーカーの中国恒大新能源汽車集団は24日の発表で高齢者向け施設の事業を停止したと発表。保有資産の売却を目指すとした。(北京=西山明宏)