激動する世界、ゴルゴは消えなかった さいとう・たかをさんの原動力

有料会員記事さいとう・たかを

黒田健朗
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 「ゴルゴ13」「無用ノ介」「鬼平犯科帳」――。24日に84歳で亡くなった漫画家、さいとう・たかをさんはリアルな描写の「劇画」で人気作を次々と世に送り出し、一つのジャンルとして確立した。

 「用件を聞こうか」。そんなセリフでおなじみの「ゴルゴ13」ことデューク東郷が青年漫画誌「ビッグコミック」に初めて登場したのは、東西冷戦期まっただ中の1968年。頼まれた仕事は絶対にやり遂げる、国籍不明の超A級スナイパーは人気を集めた。

 ゴルゴについて「時代時代の常識や善悪の解釈には左右されまいという気持ちで描き続けてきた」と語っていた。少年時代の敗戦が原点にある。それまで「鬼畜」と呼んでいた相手と友好関係を結ぶようになり、教科書には墨が塗られた。「絶対的な善悪や正義の無意味さ」を感じたという。

最終回は「ずっと私の頭の中にはある」

 連載初期は東西の対立が関わ…

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