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コロナ対策で「国主導」掲げた岸田新総裁 医療の提供、連携が鍵に

新型コロナウイルス

阿部彰芳
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 自民党の新総裁に選ばれた岸田文雄政調会長が真っ先に問われるのは、コロナ禍への対応と経済活動の再開をどう両立させるかという難題だ。両者のバランスをとりながら「第6波」に備え、ワクチン接種をさらに進めていくかじ取りが求められる。

 「足元においては、引き続き我が国の国難が続きます。コロナ対策、必死の覚悟で努力を続けていかなければなりません」。新総裁に選出された直後、岸田氏は両院議員総会のあいさつでそう決意を述べた。国内のワクチン接種率は上がったとはいえ、まだ3割が未接種だ。緊急事態宣言の全面解除は決まったものの、取り組むべき課題は多い。

 岸田氏が掲げるコロナ対策は、これまで政府の対応で「弱み」とされてきた国のリーダーシップを強める点が特徴だ。

 対策の原則には「『多分よくなるだろう』ではなく、『有事対応』として常に最悪を想定した危機管理」を挙げた。当面のゴールも示し、新型コロナが季節性インフルエンザと同じように「従来の医療体制で対応可能なもの」になり、「通常に近い社会経済活動を一日も早く取り戻す」ことを目指すとしている。

 対策の4本柱の一つは「医療難民ゼロ」だ。臨時の医療施設の開設や大規模宿泊施設の借り上げを国が主導し、国公立病院のコロナ重点病院化も掲げる。

 新型インフルエンザ等対策特別措置法では、医療提供に支障がでたら、都道府県知事が臨時の医療施設を開き、医療を提供しなければならないと規定している。

 実際にはこの間、感染拡大期に必要な医療が提供されない事態が繰り返されてきた。ただ、国が担えばうまくいくのかは不透明だ。医療はスタッフがそろってはじめて成り立つ。国、自治体、医療現場の密な連携が欠かせない。

 公衆衛生分野の「有事」に対応する能力を高めるため、国と地方を通じた強い司令塔組織「健康危機管理庁」や、米国の疾病対策センター(CDC)のような研究や調査を一体的に担う「健康危機管理機構」の創設も掲げる。

 実現すれば画期的だが、省庁の壁を越え、予算や人員をどこまで確保できるかにも左右される。(阿部彰芳)

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