コメの価格形成、現物取引市場で 農水省、創設に向け検討開始

五郎丸健一
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 農林水産省は29日、コメを取引する全国規模の現物市場の創設に向けて、検討会の初会合を開いた。具体的な制度づくりを進め、来年3月をめどに大枠を固める方針。需給の実態を正確に反映した価格指標をつくり、コメ取引の透明性向上につなげる狙いがある。

 コメは、生産者や集荷業者、卸売業者、スーパーや食品メーカーなどが個別に取引している。以前は「全国米穀取引・価格形成センター」が価格指標を出していたが、取引量が落ち込み、2011年に解散した。今は農水省が関係業者の報告をもとに平均の相対取引価格を公表しているが、開かれた市場がないため、価格形成の透明性に課題がある。

 大阪堂島商品取引所が先物の試験上場を続けてきたが、農水省に取引実績が十分と認められず、8月に廃止が決定。その議論の中で、需給の実態に即した価格形成につながる現物市場の創設を自民党が農水省に求めていた。

 この日の会合は非公開で開かれ、関係業者や有識者らが出席。新市場を機能させるには、上場されるコメの量を担保し、取引に参加しやすくする必要があるといった意見が出たという。今後は運営主体や参加資格、取引ルールなどが検討課題になる。(五郎丸健一)