「ふるさとは大阪」病床でさいとう・たかをさんが懐かしんだ中学時代

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井石栄司

 「ゴルゴ13」で知られる漫画家のさいとう・たかをさんが84歳で亡くなった。さいとうさんは亡くなる間際、家族に「ふるさとはやっぱり大阪」「あの時代に戻りたい」と中学時代に思いをはせていた。その少年時代を共に過ごした同級生が、さいとうさんとの思い出を語った。

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2014年8月、ゴルゴ13のフィギュアの前で記者の質問に答える、さいとう・たかをさん=堺市堺区

 さいとうさんは和歌山県生まれだが、小中学生時代を大阪・堺市で過ごした。堺への思い入れは強く、2012年9月26日から堺市の名誉大使を務めた。さいとうさんは市のインタビューに「小学校1年生の時に和歌山から福泉(現在の西区山田)に引っ越してきた」と語っている。

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堺市は今年、さいとうさんとコラボした新型コロナ対策のポスターを制作して掲示している=堺市堺区

 そこで知り合った同級生の一人が井上貢さん(85)だ。井上さんは小学3年のときに福泉小に転校し、さいとうさんと知り合った。当時の印象は「やんちゃな悪ガキ」。そんなさいとうさんも、背が高かった井上さんには一目置いて「みっちゃん」と呼び、一緒に遊ぶ仲になったという。

 今月29日午前、井上さんの電話が鳴った。さいとうさんの奥さんからだった。さいとうさんが亡くなったことを知らされた。続けて、病床のさいとうさんとのやりとりを教えてもらった。

 「いつの時代に戻りたい?」

 奥さんがさいとうさんにそう聞くと、こう答えたという。

 「中学時代に戻りたい。ふる…

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