地方票は河野氏トップでも…「議員票でひっくり返された」党員ため息

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 岸田文雄氏が新総裁に選ばれた自民党総裁選で、党員・党友による地方票でのトップは河野太郎氏だった。投票総数の約44%にあたる約33万5千票を獲得し、37都道府県で1位だったが、国会議員票で岸田氏に大差をつけられ敗れた。地方票と国会議員票との結果のねじれに、各地の党員からはため息が漏れた。

 河野氏に投じた党員からは不満が相次いだ。東京都町田市不登校の子ども向けのフリースクールを運営する広田悠大さん(26)は「自分の意見を政治に反映させる重要な機会だったが、党員票が軽んじられた。永田町の理屈で意思決定されたようで残念」と肩を落とした。教育政策に自分の問題意識を反映させたいと入党した。「改革への期待が最も高かった人だからこそ、意欲の低い議員から避けられたのでは。新総裁には利権や派閥に左右されず、日本の未来を考えてほしい」と話した。

 宇都宮市の40代の女性保育士は「私たちの党員票より国会議員票が重視される。『民意って何だろう』と思いました。国会議員を選んだのも私たちだけど」と悔しさをにじませた。名古屋市の歯科技工士、林幹明さん(42)は「もっと党員の声が反映される仕組みでもいいのでは」と首をかしげた。

 横浜市の企業経営の山本欣子さん(66)も「やっぱり自民党は派閥なんですね。国民との間に乖離(かいり)があると改めてわかった」と話す。宮城県石巻市の自営業男性(75)は「地方の党員は圧倒的に河野さん。自分と同じように変革を望む人が多いとわかってうれしかったけど、国会議員にひっくり返され残念だ」。党員になってほぼ半世紀。党から懐の深さや包容力が失われてきたと感じる。「大派閥の長が動いて調整した結果だろう。総裁選の過程を見ても、今まで通りの自民党。しばらくは変われそうにない」と話した。

 一方、岸田氏が1位となった…

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