マイナンバー取得者に商品券、笛吹市が撤回

永沼仁
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 【山梨】笛吹市の山下政樹市長は29日、マイナンバーカードを取得した市民に1万円分の商品券を配ることを盛り込んだ補正予算案を取り下げると表明した。対象者を限定することに「不公平」との意見が上がったことから、全市民への配布に切り替える方針だ。

 商品券は、11月1日時点でマイナンバーカードを取得している人を対象に配布予定で、その後もカードの取得申請をした市民に配布するとしていた。対象者は8月1日時点で約2万3900人で、市民の約35%。カードの普及促進と、新型コロナウイルスで打撃を受けた市民や事業者への支援を目的に、5億1492万円の事業費を盛り込んだ予算案を市議会の9月定例会に提出していた。

 28日の市議会総務常任委員会では、対象を限定した配布を不公平とする反対意見が相次ぎ、予算案の採決を保留した。山下市長は29日、委員会審議の冒頭で「商品券配布の上程案を下ろし、市民全員に配布する議案に差し替える」と表明。10月5日の市議会本会議に内容を修正した補正予算案を再提案する方針。

 カード取得にひもづけた商品券配布に反対し署名活動を進めていた古屋明美さんは「カードを作りたくない人や、手続きに行くことのできない生活弱者やお年寄りには恩恵がない仕組みが改まってよかった」と話した。(永沼仁)