学術会議の任命拒否から1年 「説明は、任命は」対応問われる岸田氏

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桜井林太郎
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 日本学術会議の会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題が発覚してから1日で1年。学術会議の梶田隆章会長は9月30日、「残念ながら、1年を経過した現時点でも問題の解決も説明もなされぬ状況が続いている」とする談話を発表した。自民党総裁岸田文雄氏が選ばれたことを念頭に、「この状況を解決できるのは、任命権者である首相だけ」だとして、6人の任命を改めて求めた。

 梶田会長は談話で、「推薦した候補が任命されず、理由さえ説明されない状態が長期化していることは、科学と政治との信頼醸成と対話を困難にする」と指摘。幹事会の後に開かれた会見では「この1年は私たちにとって文字通り試練の1年だった。新しい首相がどなたになっても、任命されるよう努力していきたい。機会があれば(新首相に)お会いして、お話させていただければ」と述べた。

 推薦された会員候補105人のうち6人が任命されなかった問題が発覚したのは昨年10月1日。政府は従来、学術会議の自主性を尊重し、首相の任命は「形式的なもの」として、推薦をそのまま受け入れてきた。

 だが、安倍政権が進めた安保法制や「共謀罪」法、改憲の動きに、批判的な言動をしてきた人文・社会科学の分野の研究者6人が任命されず、理由の説明を求めても菅首相は「総合的、俯瞰(ふかん)的に判断した」「既得権益、前例主義を打破したい」などと明確な説明を避け続けた。

 さらに、政府・与党は、学術…

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