記者は特ダネを追い町へ飛び出した 京都・三条通の1928ビル

有料会員記事

文と写真・新井義顕
写真・図版
1928ビルの星形の窓=2021年9月18日午前10時36分、京都市中京区、新井義顕撮影
[PR]

 星形の窓からのぞく景色は、京都中心部の町並み。かつては五山送り火も見えたという。新聞記者は、ここを拠点に特ダネを追い、町へ飛び出していった。

 地下へ向かう急な階段は真ん中がすり減ったモザイク模様。店へ続く扉はきしきしと音を立てる。未知に出会う期待と不安を抱きたどり着いたカフェ「アンデパンダン」。昼でも薄暗い。店の中ほどに、しっくいがはがれコンクリートがむき出しの太い柱が並ぶ様子は、忘れられた神殿のようだ。

写真・図版
カフェ・アンデパンダン。崩れたれんが壁や、しっくいがはがれ、不思議な模様を描き出す壁が、時の流れを醸し出している=新井義顕撮影

 カフェがあるのは、建築年にちなみ名付けられた「1928ビル」。かつて、毎日新聞京都支局だった。3階建てのビルには今、劇場やギャラリーが入る。1999年に支局が移転。取り壊しの話もあったが、建築家と芸術家らの手で改修が行われ、再生した。

 毎日新聞社長室によると、地下には建設当時、食堂や理髪店があった。80年代は夜勤の記者用のシャワー室が置かれ、90年代には、地下水が染み出し「廃(はい)虚(きょ)」となった。湿度が高かったため、支局長がワイン置き場にしていた時もあるという。

 「建物も内装も、美術館と同じくらい価値がある。だからこそ不必要に手を加えずに再生したのでしょう」。オーナーの髙尚赫(こうしょうかく)さん(55)は話す。

記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。

 屋上に上る階段にある星形の…

この記事は有料会員記事です。残り794文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
【1/24まで】2つの記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!