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酒飲まぬ人の脂肪肝、AIで発見 生検なし負担軽く 大阪の病院開発

竹野内崇宏
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 飲酒しなくても肝臓に中性脂肪がたまる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD(ナッフルディー))や、悪化した非アルコール性脂肪肝炎(NASH(ナッシュ))を、血液検査とAI(人工知能)で発見する手法を大阪府済生会吹田病院(吹田市)などが開発した。肝臓の組織をとる既存の「生検」より負担が小さく、健康診断などで発見できる可能性があるという。

 NAFLD患者は国内に約2千万人いるとされ、うち2割は肝硬変肝がんに進行する恐れのあるNASHになる。ただ、確定診断には生検が必要で、簡便な診断法が求められてきた。

 同院の岡上(おかのうえ)武名誉院長らは、生検でNAFLDと診断した324人について血液検査や体形データだけでNASHやNAFLDと診断できるか、AIに学習させ検証した。

 その結果、年齢や性別、腹囲などのデータと、血液検査でわかる肝機能の計11項目があれば、生検による専門医の診断と95%以上一致した結果をAIが導き出せることがわかった。京都府立医大など3大学病院のデータの検証でもほぼ合致した。

 肝臓が硬くなる「線維化」の血液検査結果を加えればNASHの進行も診断できたという。

 一部の医療機関に導入され、福井県済生会病院(福井市)ではAIでNASHが疑われると判定された約20人が実際に生検でNASHと診断されたという。

 判定費用は1回1千~数千円程度といい、公的医療保険が適用されるソフトとして全国での実用化を目指す。岡上医師は「安全、安価に検査を受けてもらい、早期発見や治療につなげたい」と話す。(竹野内崇宏)