「手を替え、品を替え、口説いた」 B1大阪が熱望した日本人選手

高橋健人
[PR]

 Bリーグの2021―22シーズンが開幕した。初優勝を狙う大阪エヴェッサ(昨季西地区2位)には、長く日本代表を務めたベテラン竹内譲次(36)が新加入した。身長が200センチを超える「日本人ビッグマン」はスタッフの熱意ある勧誘に心を打たれ、地元でプレーする道を選んだ。

 大阪府吹田市出身。207センチ、98キロの体格で、パワーフォワード(PF)とセンター(C)を担う。ブロックやゴール下のシュートで力強さを発揮。3点シュートがあり、1対1も強いオールラウンダーだ。

 京都・洛南高時代は、身長206センチの双子の兄・公輔(宇都宮ブレックス)とともに「ツインタワー」として注目を集めた。日立(現サンロッカーズ渋谷)を経て、アルバルク東京で2度の優勝に貢献。日本代表には東海大1年生だった03年から選出され、19年のワールドカップにも出場した。

 6月に5季プレーした東京との契約終了が公表された。「(竹内は)絶対に欠かせないピース」と手腕を振るったのが、大阪の阿部達也ゼネラルマネジャー(GM)だ。

 Bリーグでは外国人選手2人、国籍取得選手(または特定国のアジア人選手)1人までが同時に出場できる。大阪は3枠のうち2枠で得点力がある190センチ超の選手2人を外側のポジションでプレーさせたかった。一方、多くのチームが2枠をゴール付近のPFとCで使うため、高さを補う竹内が不可欠だった。

 阿部GMらは4~5回の面談で「手を替え、品を替え、口説いた」という。ベンチ入りできる外国人選手が3人となったため減った出場時間を増やせる可能性や、両親の近くでプレーできる魅力などを猛アピール。竹内入りチームポスターの見本をつくり、駅前に張り出した場合のイメージ画像と一緒に示した。

 「覚悟と熱意が伝わってきた。過去にもお話をもらったことがあったが、年齢を重ねた今でも変わらない熱量で接してくれた」。竹内は7月上旬に契約に踏み切った理由をそう振り返った。

 大阪はグッズ販売で竹内の加入を盛り上げた。わずか3日間で記念グッズセット(税込み7700円)の企画立案からデザイン決定までの工程を進めた。7月9日の契約発表と同時にオンラインで受注販売を始めると、10日間で「想定の倍以上の申し込みがあった」。クラブ会員50人限定のラバーバンド(同1千円)は即日完売したという。

 9月7日に大阪市内であった新体制発表会で「新しい環境にチャレンジできるのをわくわくしている」と語った竹内。36歳という年齢を鑑みて現役生活は「終盤に差し掛かっている」とし、「その中で地元でバスケができるのは運命。これまでの経験をエヴェッサに還元したい」と誓った。

 悪性リンパ腫で昨季はほぼ不在だった天日謙作監督も、今季は開幕から指揮を執れる。阿部GMは「史上最強と言えるような編成ができた。何が何でも結果を残す」と意気込んだ。

 初戦は10月2日。ホームのおおきにアリーナ舞洲(大阪市)で昨季西地区3位のシーホース三河と戦う。(高橋健人)