「お金が絡むと詐欺じゃけぇ」 広島の高校生が被害防止ソング

松尾葉奈
【動画】「特殊詐欺被害防止ソング」を録音する高陽高校放送部の2人=松尾葉奈撮影
[PR]

 「♪みんなで歌おう この歌を S・A・G・I 詐欺だよ」。耳に残るメロディーと、口ずさみたくなる歌を作詞作曲したのは、広島県立高陽高校(広島市安佐北区)の女子生徒2人。急増する特殊詐欺の被害を防ごうと、つくった「特殊詐欺被害防止ソング」は11日から地元のスーパーで流れる予定だ。

 「S・A・G・I、詐欺だよ」「怪しい電話はスルーしんさい!お金が絡むとそれは詐欺じゃけぇ!」。9月28日、高陽高校放送部の「A2ガールズ」こと、鳥居愛美香(あみか)さんと溝上綾花(あやか)さん(いずれも2年)が放送室で、広島弁でお年寄りらに注意を呼びかける歌の収録に臨んだ。2人とも名前の頭文字が「A」なので、A2ガールズと名乗っている。

 7月に安佐北署から依頼された時には、原稿を読み上げる放送を考えていたという。しかし、「ただ話すよりも、歌のほうが耳に残りやすい」と作戦を変更した。2人で作詞作曲し、手拍子も交えて歌うことにした。鳥居さんは「小さい子どもからお年寄りまで歌ってほしい」と話す。

 広島県警によると、8月末時点で、県内で確認された特殊詐欺被害は121件、被害額は計約2億2千万円。昨年の同じ時期より約7600万円多く、約1・5倍に急増している。特に高齢者の被害が多く、65歳以上が被害者全体の約8割を占める。

 放送が流れる予定の「フジグラン高陽」は、高齢者が多く利用する。歌詞も最初の「パスワード」から「暗証番号」と変えるなど、高齢者により伝わるように工夫をしたという。溝上さんは「特殊詐欺が増えていると聞いて許せない気持ち。地域の人に詐欺にあってほしくない」と歌に込めた思いを語った。(松尾葉奈)