怪しい看板の「ちゃんぽん屋」 故郷離れて出す一杯に、こぼれた涙

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今泉奏
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 長崎出身の夫婦が愛知県常滑市で営む「ちゃんぽん屋」が心温まる一杯を届けている。

 しっかり炒めて甘みを引き出した野菜に、ピンクや緑のかまぼこがのる。具材の下を探ると、ツルツルとのどごしのよい麺が現れる。笹本正広さん(72)と純子さん(73)のちゃんぽん(830円)は、本場の味だ。

 14年前、心の病がきっかけで愛知へ移住した。それまでは、長崎県南部の故郷で呉服店を営みながら、近隣市町との合併の反対運動に力を注いでいた。だが、市町村合併の波にのみ込まれ、故郷は「吸収」された。正広さんは心労がたたり、パニック障害やうつを発症していた。

 生活環境を変えようと、正広…

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