「年5日有休取れたか」ばかり気にする幹部 だから人材不足する

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 高齢者介護施設を運営する社会福祉法人の職員です。

<職場のホ・ン・ネ> 愛知県の50代男性

 人件費を抑えるために正職員を増やさず、パートの人手に依存しているため、正職員が有給休暇を取りにくいのが続く状況です。

 デイサービスの施設長ですが、来客や電話の応対、利用者を送迎する車の運転もしています。利用者に関する資料の作成など事務の仕事がとても多く、残業も多いです。昼間は利用者と向き合い、資料作成は夜にやることになるため、深夜まで働くこともあります。法人本部の指示に従って働いていて、勤務時間を自分で決めることはできません。「名ばかり管理職」だと感じています。年20日の有休が付与されますが、この10年で軽く100日を超す有休が使えずに失効しました。1日も取れなかった年もあります。

 昨年度は法人本部の担当者から「年5日取らないと罰金をとられるから、確実に取れ」と言われて5日以上取得しましたが、有休を丸1日取ることは難しく、半日休の取得が多かったです。仕事が回らないので、年20日以上休日出勤もしました。これでは、有休を取れているとは言えないと思います。

 職員の大半がパートで、正職員はなかなか休めません。業務の効率化をせずに有休がとれるわけがありません。せめて正職員を1人増やしてくれればいいのですが、十数年前に正職員が減らされてから、増員もありません。

 今夏の法人幹部との個人面談で「有休をあまり取れない」と訴えたら、「昨年度に5日取れなかったのか」と、有休の年5日取得という法的義務を守れたかばかりを気にしていました。上層部は「5日取れればいい」と考えているのかもしれません。介護業界は人材不足が深刻ですが、低賃金で休暇も取りづらいのでは、人材の確保・定着はありえません。(愛知県・50代男性)

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