ワラワラ現れるトゲトゲ ワクチン熱の妄想の末に見た「納得感」

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神里達博の月刊安心新聞+

 先日私も、新型コロナワクチンの2回目を打った。

 副反応については、統計的には、年齢が若い人ほど、また男性より女性が、比較的強く出ることが知られている。とうに「知命」の齢(よわい)を過ぎたおじさんだから、もう大丈夫だろう、と高をくくっていた。だが思いの外、重い反応が出た。

1967年生まれ。千葉大学大学院教授。本社客員論説委員。専門は科学史、科学技術社会論。著書に「リスクの正体」など。

 打ったその日はなんでもなかったが、翌日朝から動けなくなり、一時は39度2分まで体温が上がった。その体温計の数字をスマホのカメラで撮ろうとしたのだが、指先が思うように動かず、うまくいかない。若い頃と違って最近は熱を出すこともまれなので、体感的にはもっと熱が高いようにも感じた。

 また、明らかに熱のせいなのだが、目をつぶると、あれこれ不思議なイメージがまぶたの裏に現れてくる。ファンタジックな映画に描かれるような、夢とも幻ともつかぬ世界に、いつの間にか没入しているのだ。

 これだけ心身がおかしくなれば、普通は強い不安を感じるところだろうが、一応、理由が分かっているためか、怖さは少なかった。

自分の「身体の中」を妄想する

 とにかく何もやる気が起きない。ならば、自分の身体の中で起こっているであろう生化学的な現象を、できるだけ具体的に想像してみれば、少しは気分も良くなるかも、などと妙なことを思いつき、私は横になったまま「妄想」を試みた。

 まず、私の肩から注入された…

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