ツバメの巣130個もある中学校 フンで撤去危機も「癒やし」で共存

大谷秀幸
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 4階建ての校舎に約130のコシアカツバメの巣がある鳥取県伯耆町の岸本中学校に9月30日、日本野鳥の会から感謝状が贈られた。ツバメと人との共存を願い、巣や生息環境を見守っている団体に贈っていて、県内では3例目だ。

 日本野鳥の会鳥取県支部によると、農地の荒廃で虫を捕れる環境が減ったり、空き家が増えたりで、県内でもツバメの巣が減っている印象があるという。

 岸本中は、周囲に水田が多く、ひさしで雨がしのげる環境にあり、今年も約50の巣が繁殖に使われた。コシアカツバメは4月に東南アジアから渡ってきて繁殖し、10月には帰る。レッドデータブックとっとりでは「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されている。

 松原隆校長によると、フンの問題などもあり、巣を撤去する話もあったが、住民から「ツバメの巣があって温かい雰囲気」との声が寄せられ、日本野鳥の会に相談した結果、そのまま残していくことになった。

 生徒会長の篠原結光(ゆうひ)さん(3年)は「校舎からツバメが飛んでいる姿が見られ、癒やされる」と話す。松原校長は「ツバメに興味を持った生徒が学べる環境をつくるなど、ほどよい距離感で見守っていきたい」と話していた。(大谷秀幸)