大教大付属池田中1年の伊東さん 新聞配達エッセーコン優秀賞

瀬戸口和秀
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 日本新聞協会が募集した「第28回新聞配達に関するエッセーコンテスト」で、大阪教育大付属池田中学校1年の伊東葵(あおい)さん(13)が中学生・高校生部門の優秀賞に輝いた。

 同協会は新聞配達や新聞販売所に関するちょっといい話などを400字程度にまとめたエッセーを募集。計3879編の応募があり、「大学生・社会人」「中学生・高校生」「小学生」の3部門の最優秀賞などが9月末に発表された。

 伊東さんは、夏休みの国語の課題として取り組んだ。小学生の頃から学校で新聞に目を通し、中学生になると朝日中高生新聞を自宅で読むようになった。自宅近くにある新聞販売所の前をよく通ることから、「新聞を学校や家に届け、昔からの文化を受け継いでもらっていることへの感謝の気持ちを、いつか伝えたいと思っていた」と話す。

 エッセーのタイトルは「感謝のこころ」。夏休みに散歩したり、買い物して帰宅したりするときに販売所の前を通り、目にした光景などをエッセーに盛り込んだ。幼い頃から読書が好きで宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」や、祖母との新聞の思い出にも触れた。

 優秀賞に選ばれ、「新聞に関心を持てるようになったのは配達員の方のおかげです。自分の思いが届いて、とてもうれしかった」と笑顔を見せた。(瀬戸口和秀)

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 伊東葵さんのエッセー「感謝のこころ」

 家の近くの新聞販売店の前を通るたび、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の活版所を思い出します。店の横に視線が行くのは、アルバイトのジョバンニを探しているのではなく、配達員さんのバイクが隙間なく整然と並べられ、ハンドルの向きもそろっているさまが美しいからです。そのバイクが、一台一台とあっという間に視界から消えていきます……。夕方、配達員さんが足早に集まってくると、店の軒下のツバメの巣の中が騒がしくなります。新聞を抱え店から出てくる配達員さんたちが、道行く人に会釈しながら、バイクで走っていく姿を5羽のヒナも巣から顔をのぞかせ鳴きながら見送っています。新聞配達の世界大会があれば、知ってほしい日本の美しい光景です。

 子どもの日、かぶとを作ってもらった新聞紙。上から読んでも下から読んでも「しんぶんし」。祖母から教わったその音の響きも紙の柔らかさも好きです。ニュースを紙で届けてくれる新聞配達の皆さん、ありがとうございます。