立ち往生した車いすに迫る電車 タクシー運転手は遮断機をくぐった

中野晃
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 兵庫県宝塚市の踏切内で立ち往生していた車いすの男性を助け出したとして、宝塚署は1日、市内に住む阪急タクシー宝塚営業所運転手の大橋未来さん(35)に感謝状を贈った。

 署や大橋さんの話によると、8月11日午後1時10分ごろ、大橋さんが女性客を乗せてタクシーを運転中、市内のJR線の踏切で警笛が鳴り、遮断機の手前で停車した。すぐに踏切内で、男性が手で車いすを動かそうとしているのに、車輪が溝にはまって動けないのが目に入った。

 大橋さんは客の了承を得て降車すると、急いで緊急ボタンを押して遮断機をくぐり、男性を右肩に担ぎ上げ、近くにいた別の女性とともに車いすを踏切の外に運び出した。幸い電車は止まったが、視界内まで迫っていた。男性にけがはなかったという。

 大橋さんは「何も考えず、必死でした。普段から体の不自由な人を見かけると、手助けするようにしています」と話した。

 岡本修署長は「自らの危険を顧みず、重大な事故を未然に防ぎ、人命を救助した。その功労は大きいと思います」とたたえた。(中野晃)