「勝ち点を持つリアリスト」 アビスパ5年周期破る長谷部監督の手腕

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藤木健
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 16日にサッカーJ1残留を決めたアビスパ福岡。5年おきにJ1で戦っては1年で降格を繰り返す「5年周期」のジンクスに終止符を打ったのは、長谷部茂利監督(50)の手腕によるところが大きかった。

 「勝ち点・勝利をもたらす人間が、良い監督であり、良い選手」。サッカー界に長く身を置く長谷部監督は、勝負へのこだわりが骨の髄まで染みついている。

 現役時代は黄金期のヴェルディ川崎で、高い技術を備えたクレバーなMFとして活躍した。指導者に転じてからは低迷期のヴィッセル神戸ジェフ千葉のコーチとして苦しい時期も経験。18年から2季率いたJ2水戸ホーリーホックで評価を高めた。

 「勝てば官軍でもなく、見る方に感動してもらうこともプロには大事。だけど結果なくして、一致団結もまたしにくい」。酸いも甘いも知るゆえの言葉だ。

 そして、勝利に向けた策を次々に的中させてきた。

 王者川崎フロンターレに公式戦43試合ぶりの土をつけた8月25日。試合後、選手が口々に言った。「どう試合を運び、どの時間帯で点を取るか。シゲさんのプラン通りだった」

 福岡の監督に就任した20年の新体制発表で、長谷部監督は「勝ち点81でJ1昇格をめざす」と言った。同年12月16日、福岡は勝ち点を81に伸ばした試合で昇格を決めた。

 「怖いくらい当たる。あの人、絶対何か持っている」と笑うのはFW山岸祐也だ。「この時間から雨がやみそうだから、ミーティングを遅らせ、これくらいから(練習を)始めようと。天気までその通りになったこともあった」

 選手からすれば、こうしたことがよく起こるそうだが、もちろん監督が預言者というわけではなく、背景には周到な準備がある。

 水戸時代からの教え子のDF…

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