「捜してみよう」山に入った孫6人の発見 駆けつけた祖父との連携

滝川直広
[PR]

 兵庫県姫路市内の山で、自力で帰れなくなった80代の男性を小中学生の孫6人が見つけ、祖父とともに介抱し、救助につなげた。7人には2日、その善行をたたえる県の「のじぎく賞」と市の「しらさぎ賞」が飾磨署で贈られた。警察や消防が前夜から捜していた男性を、10分ほどで捜し出したという。

 9月20日午後。姫路市井ノ口の山下祥平君(14)=市立山陽中2年=は、自治会の放送で、近くの山に前日入った男性が見つかっていないと聞いた。

 「捜してみよう」。航汰(こうた)君(12)=市立荒川小6年=と遥生(はるき)君(10)=同4年=の弟2人、富山県砺波市から来ていた山下瑞葵(みずき)さん(11)=市立砺波南部小6年=と潔武(きよたけ)君(9)=同3年=、献将(けんしょう)君(6)=同1年=のいとこ3人と、山に入っていった。

 この山は散歩することがあり、よく知っていたという。捜し始めて約10分後、道から外れたところで、地べたに座った男性を見つけた。軽装で、ぐったりとした様子だった。

 6人はいったん家に戻って祖父の幸信(ゆきのぶ)さん(80)に知らせ、今度は7人で男性のもとに戻った。

 持参したペットボトルの水を男性に飲ませた。幸信さんが名前を聞き、捜索中の男性と確認。その場から飾磨署に通報した。

 間もなく救助隊が到着し、男性は運ばれていった。疲労と脱水症状がみられたが、外傷はなく、大事に至らなかった。

 飾磨署によると、男性は前日19日昼過ぎ、「栗拾いに行く」と家族に伝え、山に入ったという。同日夜から警察・消防のべ135人のほか、地元の住民も捜索に協力していた。

 二つの賞の贈呈式後、祥平君は「思っていたより短時間で見つかってびっくりした。半面、安心もした」。瑞葵さんは「式は緊張したけど、うれしかった」。6人の孫たちは、飾磨署でパトカーや白バイの試乗体験をするなど「ご褒美」を楽しんでいた。(滝川直広)