大学生が企画した橋の「シアター」 宇都宮空襲語り継ぐ映画を上映

中村尚徳
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 【栃木】橋脚に映画を投影し、河川敷で鑑賞する「田川ブリッジシアター」が2日夜、宇都宮市のJR宇都宮駅西側を流れる田川の幸橋下であった。市内4私立大学の学生が企画し、周辺の住民たちが鑑賞した。

 学生たちは駅西口の活性化などに取り組む4大学連携ゼミの宇都宮市創造都市研究センター所属。今年7月、2年前の台風19号で河川敷に堆積(たいせき)した土砂を取り除く活動に取り組み、思い立った。その10トンほどの土砂で土囊(どのう)をつくり、幸橋(長さ約45メートル、幅約24メートル)下の河川敷に段差を設けて観客席にした。

 作新学院大3年の安野巧真さん(21)は「田川周辺はイベントが少なく人が集まりにくい。にぎわいをつくり出せれば」と発案。県や市、警察署と交渉し許可を取り実現した。

 上映したのは宇都宮共和大2年の宇梶宏海さん(19)が制作した「宇都宮大空襲~未来の平和のために語り継ごう」(約40分)など2作品。1945年7月12日、620人以上が犠牲になった空襲を体験した人や語り継ぐ活動をする人たちへの取材を中心に構成した。

 宇梶さんは映画制作中、今は亡き自身の祖母が空襲に遭い、田川に逃げたことを母親から教えられたという。「戦争の歴史をもっと知りたいと思った。広い世代に伝えていく橋渡し役を務めたい」と話した。(中村尚徳)