独特なのはその作り方 黒宮菜菜が描く古事記

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田中ゑれ奈
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 水や油の流動が織りなす色彩の底から、神代の物語が浮かび上がる。文学作品をモチーフとし、染料と油絵の具による2通りの技法で絵を描く美術家・黒宮菜菜。京都市中京区の「京都場」で、古事記に想を得た新作群を展示している。

 シリーズの起点となった言葉「アヲヒトクサ(青人草)」は、古事記ではイザナミとイザナギの会話に人間を意味する言葉として登場する。黒宮は今回、かつて京染の工房だったギャラリーの一角を高さ3・6メートル、幅17・1メートルもの和紙と染料の大作で覆った。国生みから始まる神々と人間の物語が、巨大な絵巻か壁画のように展開する。

 独特なのはその作り方だ。

 和紙を4枚重ね、赤・青・黄…

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