「ちっとも聞いてくれない」 岸田首相の「特技」に広島から不満の声

核といのちを考える岸田政権発足へ

武田肇、岡田将平
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 新首相に就任した岸田文雄氏(64)は、原爆ドーム平和記念公園のある広島1区選出だ。選挙区に被爆者が多いことを念頭に「核軍縮は私の政治家としてのライフワーク」と発言してきたが、地元・広島からは早速厳しい注文も出た。

 「国民の声を聞くと言ってるけど、全然聞いてくれない」。広島の若者らでつくる「核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島)」の発起人で、カフェ経営の安彦恵里香さん(42)=広島市中区=は最近こんなツイートをした。

 広島県選出や出身の国会議員に核兵器禁止条約への賛否やその理由を尋ね、結果をSNSで発信する活動を2019年から続けている。これまで仲間と自民党を含む国会議員9人と面談したが、岸田氏には秘書を通じて、「時間がとれない」「発言を簡単にできない」といった理由で拒まれ続けているという。

 「『特技は、人の話をよく聞くこと』と言うが、話を聞く相手に、私たちは入っていないということでしょう。欺瞞(ぎまん)だなと思います」と安彦さんは話す。

 英語で被爆証言を続けてきた広島市の小倉桂子さん(84)は、外相時代の岸田氏と広島市で開かれた国際会議の場で話す機会があった。気さくで優しい印象を持ったが、大事なのはその先だと考えている。「被爆者の思いを世界に届ける人であってほしい。(話を)聞いて次に何を行うか、行動が伴わないと平和は来ない」(武田肇、岡田将平)

核といのちを考える

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