コロナ下のライブ市場「むちゃくちゃ暗い」 売れっ子でも月収2万円

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定塚遼
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 今年のライブ・エンターテインメント市場規模は、昨年の2・5倍に増加の見込み――。シンクタンクのぴあ総研は9月末、推計を発表した。昨年比で増加したとはいえ、新型コロナ前と比較すると半分以下の厳しい状況が続く。今年はフジロックフェスティバルやサマーソニックなどの大型フェスも開催されて市場規模は伸びたが、観客数の制限は続き、主催者からは「公演を開催しても、到底利益は出せない」という悲鳴も聞こえてくる。コロナ禍の長期化により、事業者やステージを支えるフリーランスの体力は刻一刻と削られてきている。

 ぴあ総研によると、右肩上がりに推移してきたライブ・エンタメ市場の市場規模は、2019年に6295億円と過去最高を記録した。だが、新型コロナ下の昨年は82%減となる1106億円に落ち込んだ。今年は大幅に増加したものの、19年比では56%減の2787億円にとどまる見通しだ。

 公演数は増え、昨年と比べると回復基調にはある。ライブ・エンタメ市場全体の公演本数は、コロナ前まで13万回前後で推移してきたが、昨年は約4万3千回に減少、今年は約7万4千回まで回復した。市場の回復についてぴあ総研は、イベント開催のガイドラインが整備され、感染対策を講じて開催に踏み切るケースが増えたこと、経済産業省が1件3千万円を上限に開催費用などの半分を補助する「J(ジェイ)―LODlive(ロッドライブ)2」が開催を後押ししたこと、などを理由に挙げる。

記事の後半では、ぴあ総研所長によるライブ・エンタメ市場の回復時期の予測や、批判を浴びながら開催したスーパーソニックの抱える厳しい台所事情、紅白出場の人気歌手・アイドルのバンドメンバーですら経済的に追い込まれている現状などをレポートします。

 今後の見通しについて同総研は、22年は19年比で8割程度に回復し、23年には19年と同じ水準に戻るという試算を出している。

 だが、「業界の財務基盤はか…

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