コロナ感染対策と経済活動、どう両立 問われる岸田政権の成長戦略

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榊原謙
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 岸田政権は、安倍・菅政権が手を焼き続けた新型コロナウイルス感染対策と経済の両立という難題を引き継ぐことになる。感染が再拡大する「第6波」への備えを固めながら、経済活動をどう再開させていくのか。早速手腕が問われる。

 「常に最悪の事態を想定して対応する」

 岸田文雄首相は4日夜の記者会見でも、総裁選で繰り返し主張したコロナ対策の原則を強調した。今冬にも「第6波」の可能性が指摘されるなか、首相は臨時の医療施設の開設や、ホテルなどの大規模宿泊施設の借り上げなどを国が主導し、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)を回避すると訴える。

 だが、こうした施設に必要な医療スタッフを十分確保できるかどうかや、重症患者が増えた場合に備え、十分な設備がある病床を増やすことができるかなど、課題は多い。コロナ対策に直接かかわる厚生労働相やコロナ担当相、ワクチン担当相の3閣僚が一斉に交代するなかで、実行力が問われることになる。

 一方、長引くコロナ禍で経済の落ち込みも深刻だ。東京商工リサーチによると、コロナ関連の企業の破綻(はたん)は9月に単月として過去最多の160件に達し、累計で2千件を超えた。厚労省によると、解雇や雇い止め(見込みを含む)は11万7047人に達している。

 このため、首相は近く経済対策の実施に向けた補正予算の編成を指示する見通しだ。この日の会見でも「一刻も早く、大型で思い切った経済対策を実現したい」と説明。売り上げが減った中小企業や非正規の働き手らへの給付金を柱として、まずは困窮者への支援を優先させる。そのうえで、今後は感染が拡大した場合も、ワクチン接種の証明書などを活用することで、経済活動への制約を限定的にとどめたい考えだ。

 ただ、衆院選を目前に控え、経済対策は規模ありきになりがちなだけに、効果的な給付対象の線引きや迅速な執行など、中身が問われる。経済活動との両立でも、感染力の強い変異株の影響をどうみるかなど、難しい判断を迫られそうだ。

経済政策に市場冷ややか 株…

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