閉園の危機乗り越え80周年 大牟田市動物園 記念ロゴも

外尾誠
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 福岡県大牟田市動物園が1日に開園80周年を迎え、記念の式典が開かれた。かつての閉園危機を乗り越え、近年は動物福祉の取り組みなどで注目される存在となった同園。椎原春一園長は「市民のご支援のおかげ。観光だけでなく教育や福祉、生活文化全てに園の役割がある。皆さんと考えていきたい」と述べた。

 1941年10月1日に「延命動物園」として開園し、56年に現在名に改称。園を拡張した92年度には40万人超が入園したが、その後は減少傾向となり、2004年度には13万人台に落ち込み、市は閉園方針を打ち出した。

 だが、市民の反対を受け、06年4月に市直営から指定管理者制度に移行して存続されると、動物とのふれあいや動物福祉を重視した取り組みで客の心をとらえ、20万人台に回復した。ただ、コロナ禍の影響で昨年度は約15万3千人だった。

 1日の式典では、80周年記念のロゴとして、福岡市のデザイナー有江樹里さんの作品が発表された。80の数字の周りに動物や人の足跡をあしらったデザイン。公募に対し、全国から寄せられた232点のなかから選ばれた。「動物と人が一緒に歩む姿を表現した。皆さんに愛されるといいな」と有江さん。園のグッズなどに利用されるという。

 園は緊急事態宣言で8月上旬から休園していたが、解除を受けて同日から入園が再開された。園と同じ年に生まれ、式典に招待された市内の上妻征子さん(80)は「子や孫と訪れた思い出の場所で、憩いの場。100年に向けて頑張ってほしい」と期待を述べた。

 式典は同日に園内に開館した「ともだちや絵本美術館」のお祝いも兼ねて行われた。代表作「ともだちや」シリーズの原画が展示されている絵本作家の内田麟太郎さん(80)も出席し、取材に「子どもがわくわくできる場所になってほしい」と話した。(外尾誠)