1960年代に温暖化予測、機器性能の低さ乗り越え 真鍋淑郎さん

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 スウェーデン王立科学アカデミーは5日、今年のノーベル物理学賞を、米国プリンストン大上級研究員の真鍋淑郎さん(90)ら3人に贈ると発表した。真鍋さんとドイツのクラウス・ハッセルマンさんは、地球の気候をコンピューターで再現する方法を開発し、気候変動温暖化)予測についての研究分野を世界に先駆けて切り開いた。イタリアのジョルジョ・パリーシさんは気候にみられるような複雑な現象の理論づくりに貢献した。

 真鍋さんは1960年代に地球の大気の状態の変化をコンピューターで再現する方法を開発。大気中の二酸化炭素(CO2)が増えると地表の温度が上がることを数値で示した。

 コンピューターの性能が低かった当時、真鍋さんは、大気を地上から上空までの1本の柱として単純化して計算した。その後も計算方法を改良し、気温や気圧、風向きといった大気中の複雑な現象を物理的な法則に基づいて数式におきかえ、コンピューターで計算する方法の基礎をつくった。

 こうした計算方法は当初は精度が低く、気候をうまく再現できないこともあったが、ハッセルマンさんらほかの研究者らの貢献で精度が高まった。現在ではCO2が増えると、地球全体で平均気温が上昇することが、スーパーコンピューターを使った計算結果と実際の観測データでよく一致するようになっている。

 真鍋さんの研究は、2007…

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