T―BOLAN森友さん企画の酒、仏で受賞 「神様から頂いた恵み」

大野宏
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 フランス日本酒コンクールで、京都府宮津市のハクレイ酒造がつくった「豊(ゆたか)」が、純米大吟醸部門でプラチナ賞を受賞した。ロックバンド「T―BOLAN」のボーカル森友嵐士(あらし)さんが企画し、神社のご神水で醸した「神様から頂いた恵みの酒」だ。

 このコンクールは2017年から開かれている「Kura Master(蔵マスター)2021」。純米大吟醸や純米酒など5部門があり、312の蔵から応募のあった960点を、フランス人のソムリエや飲食関係者らが審査した。純米大吟醸部門のプラチナ賞には、「豊」を含め44点が選ばれた。

 森友さんは広島県出身。1991年にデビューしたT―BOLANでボーカルや作詞作曲を主に担当し、「離したくはない」などが大ヒットした。近年は京丹後市で、自然農法と天然由来の肥料によってコシヒカリを作っている。

 酒造りに取り組み始めたのは昨年。「神様から頂く日本酒を造ってみたい」と、天橋立にある元伊勢籠(この)神社に酒造りを相談し、奥宮にあたる真名井神社の水を使うことを許されたという。「豊」は、籠神社の祭神・豊受大神(とようけおおみかみ)から一文字をもらって命名した。

 酒米は丹後産の山田錦で、精米歩合は純米大吟醸では異例の50%にとどめた。森友さんが目隠しをしてハクレイ酒造の全商品を飲み、一番ぴったりきた酒の精米歩合が50%だった。「雑味は入るけど、味が深くてどっしりした感じになる。毎年味が変わってもいい。神様の恵みをありのままお届けしたい」と言い、味は調整していない。

 2年目の今年は、4合(720ミリリットル)瓶4千本を生産した。1年目より度数が1度上がって16度に。すっきりした味で食中酒向きだという。1本1万1千円(税込み)。稲穂やカニなど地元にまつわる意匠は、森友さんがデザインした。同社のオンラインショップ(https://hakurei.shop-pro.jp/別ウインドウで開きます)で購入できる。

 森友さんは9月20日に宮津市役所を訪れ、城崎雅文市長に受賞を報告。「ふるさと納税の返礼品としてぜひ使ってください」と持ちかけた。城崎市長は「気持ちも一緒にお届けできるよう、フル活用させていただきます」と応じた。天橋立観光協会が、地元産の干物と籠神社で新年に配る干支(えと)柄の土器とのセットを企画しているという。(大野宏)