老後は自宅?住み替え?いつ検討? 「50代でも早くない」理由

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石川春菜、有近隆史
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高齢者と住まい
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 高齢期の住み替えは、どのタイミングで検討するのがいい? 介護が必要になってから? 専門家は「できれば元気なうちから検討を」と助言します。検討のポイントや、親との話し合いのコツ、住み慣れた自宅で暮らし続ける場合に必要なバリアフリー化の補助制度についても解説します。(石川春菜、有近隆史

「シニアの住まい 種類と選び方」は4回シリーズです

今回が最終回。1~3回目は下記のリンクからお読みいただけます

 高齢期の住み替えを具体的に考え始める人のほとんどは、身体が弱ったり介護が必要になったりして、自宅での暮らしが難しくなった人だ。「シニアの暮らし研究所」の岡本弘子さんは「本来は元気なうちから考えるべきだ」と話す。50代から考え始めても早くない、という。必要になった時に慌てて探し出すよりも、納得して自分らしい選択がしやすく、資金計画も立てられるためだ。

ライフステージで変わる 「最適な住まい」

 介護が必要になる前から住み替えるのもおすすめという。平均寿命が延びて「老後」が長くなるなか、子育てや仕事に向いていた家がシニアの暮らしにとっても最適なのか。家の購入は、子どもも含めた家族の人数に応じた広さにすることが多いが、シニアの暮らしでは広さは必要なくなる。広いほど掃除や管理は大変だ。バリアフリーに対応していない家に住み続けることで、階段での転倒など、日常生活でけがをするリスクは高くなる。車に乗れなくなった時に、徒歩で買い物や病院に行けるかといった周辺環境も考える必要がある。

 また、近年は都市部を中心に近所付き合いが希薄な場合も多い。高齢者向けの住まいでは、スタッフやほかの入居者との関わりが生まれ、孤立を避けられるメリットもあるという。「住み替えは生活環境の改善で、健康長寿にもつながる。介護予防の一つという発想です」

 ただ、現在の住まいの環境や、近くに頼れる家族らがいるか、資金はあるかなど、事情は人それぞれ。リフォームをするなどして今の家で暮らし続けたい人もいるだろう。

 大事なのは、今の家でどのくらいの状態まで暮らせるか、元気なうちに想定しておくことだという。買い物や医療、介護の利便性も含めて、客観的に考える。「子どもがいる夫婦なら、2人暮らしに戻ったタイミングが検討のファーストチャンス」と言う。

記事の後半では、「親が施設に入りたがらない」といった子ども世代の悩みへの対応方法や、高齢期を迎えた人が住み慣れた自宅で暮らし続ける場合のポイントなどについて解説します。

 子ども世代から「親が施設に…

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