全員女性でシェークスピア劇 シルビア・グラブ「指導者の存在感を」

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藤谷浩二
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 すべて女性キャストによる斬新なシェークスピア劇「ジュリアス・シーザー」が上演される。ローマ史に基づく裏切りや暗殺が織りなす政治闘争劇を、現代の観客にどう手渡すのか。シーザー役のシルビア・グラブと演出の森新太郎に聞いた。

写真・図版
シルビア・グラブ(左)と森新太郎=慎芝賢撮影

素晴らしいせりふを女性に

 ――女性キャストだけでシェークスピア劇、それもローマ史に基づいた政治闘争劇に挑みます。刺激的ですね。

 森 シェークスピア劇は基本的に男性の俳優のものというか、女性の役が限られているイメージがありました。お姫様かおばあさんか、それか乳母かっていう。だけど長いこと演劇界にいて、男性役の素晴らしいせりふを言わせたいなという女性の俳優に何人も会ってきて、もしかしたら全員女性キャストでやったらおもしろいのではと思ったんです。

 そうしたら妄想が膨らんで、あの人もこの人も呼びたいなと。中でもタイトルロールのシーザー役には、シルビアさんが真っ先に思い浮かびました。コロナ禍の直前に上演できた「メアリ・スチュアート」(昨年1~2月)で初めて一緒になり、エリザベス女王を演じてもらったのですが、そのときから念頭に置いていました。稽古場で久しぶりに会っても、コロナのことがなくてずっとつながっているような不思議な感じです。実はその間、お互いにコロナで公演がなくなるなど大変だったのですが。

せりふの分量で決めた

 シルビア 純粋なシェークスピア劇は初めてです。古典劇も「メアリ・スチュアート」が最初でした。「メアリ」はやってよかったけれど、稽古も本番も本当に苦しんだので、当分こういう作品はやりたくないなと思っていたんです。だから、依頼があったときに「ちょっと待ってください」と言って、家にあった英語のシェークスピア全集でシーザーのせりふの分量を調べたんですね。それで、「メアリ」の時より少なかったから決めました(笑)。これならどうにかなるかなと。

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シルビア・グラブ(左)と森新太郎=慎芝賢撮影

 ――シルビアさんの配役の決…

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