崩落の水管橋、4本のつり材に破断を確認 連結部で腐食進んだか

下地毅、滝沢貴大
【動画】和歌山市がドローンで撮影した六十谷水管橋。破断面などが写っている=和歌山市提供
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 和歌山市紀の川に架かる六十谷(むそた)水管橋が崩落し、市内約6万世帯で断水が続いている問題で、水管橋のアーチから水道管をつっている鋼管製の「つり材」4本が切れているのが見つかった。尾花正啓市長は6日の会見で「落橋の原因の一つと考えられる」と話した。

 全長546メートルの六十谷水管橋には七つのアーチがあり、北側から四つ目のアーチ部分が崩落した。市が6日朝に橋の残った部分をドローンで撮影したところ、崩落部分の一つ北側のアーチで18本あるつり材のうち4本に破断が見つかった。

 市によると、破断はいずれもつり材の部材の連結部で見つかった。連結部には鳥のフンのほか海水の塩分や雨水がたまりやすいため、腐食が進んだと考えられるという。

 また、水を通しているときの水管の重さは1千数百トンに達するが、通水していない現在は、橋の残った部分が崩壊する恐れは低いとしている。

 市は毎月、約40メートル離れた六十谷橋から目視で点検しているが、主に漏水を調べる目的だった。今年5月には水管橋の上を職員が歩いて点検したが、破断している部分は通路から高さ3・5メートルの位置にあり、気づかなかったという。尾花市長は「検査が甘かったと言わざるを得ない」と述べた。今後はドローンを導入したり検査の項目を増やしたりする考えを示した。

 土木・建築工学が専門の神戸大学大学院の鍬田泰子准教授は「一カ所でもつり材が切断していれば、それによって設計時の荷重バランスが崩れる。ほかのつり材の破断にも影響し、衝撃的な崩壊につながると考えられる」と話す。

 市は6日午前から県道の六十谷橋に水道管のうかい路をつくる仮復旧工事を始めた。8日中の完成をめざしている。(下地毅、滝沢貴大)