米国の核弾頭3750発 4年ぶりに公表、トランプ政権時は非公表

ワシントン=高野遼
[PR]

 米国務省は5日、米国が昨年9月時点で保有する核弾頭が3750発だったと発表した。トランプ前政権は公表を拒んでいたため、2017年以来4年ぶりの発表となった。国務省は「透明性を高めることは、核不拡散や軍縮の取り組みにとって重要だ」としている。

 発表によると、保有する核弾頭の数はピーク時の1967年(3万1255発)と比べて約88%の減少となった。2017年9月末以降、米国は711発の核弾頭を解体した。公表された核弾頭数に加え、約2千発が退役して解体待ちだという。

 バイデン政権は、中期的な核政策の指針となる核戦略見直し(NPR)の策定に向けた検討を進めている。オバマ政権が掲げた「核兵器なき世界」の理念をどれほど継承していくのかが焦点だ。また、来年には核不拡散条約(NPT)の再検討会議も開かれる見通しで、保有する核弾頭数を公表することは軍縮を協議する上でも重要となるとみられる。

 ストックホルム国際平和研究所のリポートによると、解体待ちの弾頭も含めた各国の核弾頭保有数は、今年1月時点で米国が5550発、ロシアが6255発と推定され、全世界の9割を占める。中国は350発と推定されている。(ワシントン=高野遼)