免職取り消しの歯科医師が診療再開 診療室は解体、苦難乗り越え

河合博司
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 山梨県富士吉田市立病院で6日、懲戒免職処分を受けたが、裁判で処分が取り消されていた大月佳代子・歯科医師(63)が診療を再開した。処分から約5年、判決の確定から約1年4カ月を要した。

 2016年11月に大月氏は診療拒否と医療スタッフへのパワハラを理由に堀内茂市長から懲戒免職処分を受けていた。大月氏は処分取り消しを求めて提訴。甲府地裁は処分を取り消し、東京高裁も一審判決を支持した。最高裁も市の上告を受理せず、処分取り消しが確定した。

 確定後、大月氏の復帰後の職務について、市と大月氏が交渉を続けた。市は訴訟期間中に病院の診療態勢が変わったことを理由に処分前とは違う業務を指示。大月氏は処分前と同様の「外来患者の治療」を求めていた。

 大月氏の元の診療室が解体され、立ち上げ作業にも時間を要した。病院は新たに約300点の医療機械や治療道具を購入し、それらを歯科口腔外科の診療室に配置・整備する作業に約2カ月を要した。

 市立病院は6日朝までに、ホームページに大月氏が復帰した「歯科口腔(こうくう)外科」を表示した。病院には他に「口腔外科」もあり、大月氏の処分時に派遣された歯科医が診療している。(河合博司)