自民党人事で抜擢 福田達夫氏が訴えた「政治の危機」

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三輪さち子
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 岸田文雄さんが新総裁に選ばれた瞬間の映像をみながら、1年前にも似た光景を見たばかりだなという思いがよぎりました。新型コロナに対応する3人目の首相となります。

 9月10日、総裁選を前に、自民党の若手議員らによる「党風一新の会」というのが立ち上がりました。メンバーは2012年以降に当選した若手議員ばかり90人。なぜ今さら「党風の一新」なのか。党のアピールか。はたまた支持率急落で浮足立った若手の焦りか――。

 そんなことを考えていたら、設立趣旨の一文に目がとまりました。

 「安定政権が続く中で強引ともとられる政権運営や、国民意識と乖離(かいり)した言動や行動も散見されるなど、『自民党はかつての反省を忘れて再び驕(おご)りが生じているのでは』との批判も聞かれるに至った。とりわけ、わが党の意思決定過程の透明性に対する不信感が指摘される中、危機感を共有する有志が派閥を超えて集まり、本会を立ち上げた」

 第2次安倍政権からの約9年の間、とりわけ自民党の若手議員からこうした表だった政権批判はあまり聞かれなかったので新鮮でした。

 会の代表世話人が福田達夫衆院議員というのもやや意外でした。実務家で目立つことやパフォーマンスを嫌うタイプの人に見えたからです。祖父の赳夫氏、父の康夫氏といずれも首相を務めました。もとは商社マンでしたが、父を支えるために官房長官の秘書官となり、その後首相秘書官に。2012年の衆院選で初当選し、3期目となります。

 何を考えているのか。総裁選のさなか、話を聞きにいきました。

 「会のきっかけは総裁選です…

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