スリランカ人強制送還は「違憲」確定 弁護団、類似例の調査要求へ

村上友里
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 スリランカ国籍の男性2人が難民不認定の取り消しを求める訴訟を起こす前に出入国在留管理庁強制送還したのは憲法違反だと認め、国側が敗訴した東京高裁判決が確定した。上告期限の6日までに原告、被告ともに上告しなかった。

 原告側弁護団は、2人と同様に難民不認定への不服申し立ての棄却を知らされた直後に送還された外国人が少なくとも46人いたとして、詳しい実態を調査するよう国側に求める方針。

スリランカ国籍の原告男性「もう一度、日本に難民申請したい」

 確定した高裁判決は「(入管庁は)訴訟の提起前に送還するため意図的に棄却の告知を遅らせた」と指摘。「司法審査の機会を奪うことは許されない」として憲法32条で保障する裁判を受ける権利を侵害したと認め、国側に計60万円の賠償を命じた。

 7日の弁護団の会見にオンラインで参加した原告の男性(50)は、スリランカに送還され政治的迫害を受けていると明かしたうえで、「法律違反の送還はやめてほしい。もう一度日本に難民申請をしたい」と語った。

 同庁は、収容や送還を含む退去強制手続きについて「外国人の人権を尊重し適正手続きを順守した運用の徹底に取り組んでいく」とコメントした。(村上友里)